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「東京駅Suica」限定販売じゃなくなった!ネット高値落札はキャンセルできるか?
2014年12月24日 19時31分

東京駅開業100周年を記念した「限定Suica」の発売をめぐって大混乱が起きた問題で、JR東日本は12月22日、希望者全員が購入できるようにすると発表した。

当初は1万5000枚の限定販売の予定だったが、12月20日の発売日に、購入希望者が東京駅の販売場所に殺到。混乱が生じたため、約半数が販売された時点で、販売中止となった。その後、販売された限定Suicaの一部がネットのオークションサイトに出品されたが、定価2000円のカードの落札価格は軒並み1万円を越え、なかには10万円以上で落札されたものもあった。

ところが、希望すれば誰でも購入できるようになったことで、「限定販売」というプレミアム感がなくなり、わざわざ高い価格で買う意味がなくなった。ある掲示板サイトには、「落札したSuicaをキャンセルしたい」という相談も寄せられている。こういう場合、キャンセルはできないのだろうか? 鉄道ファンでもある西口竜司弁護士に聞いた。

東京駅開業100周年を記念した「限定Suica」の発売をめぐって大混乱が起きた問題で、JR東日本は12月22日、希望者全員が購入できるようにすると発表した。

当初は1万5000枚の限定販売の予定だったが、12月20日の発売日に、購入希望者が東京駅の販売場所に殺到。混乱が生じたため、約半数が販売された時点で、販売中止となった。その後、販売された限定Suicaの一部がネットのオークションサイトに出品されたが、定価2000円のカードの落札価格は軒並み1万円を越え、なかには10万円以上で落札されたものもあった。

ところが、希望すれば誰でも購入できるようになったことで、「限定販売」というプレミアム感がなくなり、わざわざ高い価格で買う意味がなくなった。ある掲示板サイトには、「落札したSuicaをキャンセルしたい」という相談も寄せられている。こういう場合、キャンセルはできないのだろうか? 鉄道ファンでもある西口竜司弁護士に聞いた。

●落札の「キャンセル」は難しい?

「ネットオークションといってもいろいろありますが、たとえば、ヤフオクで商品が落札された場合、その時点で、出品者と落札者の間で売買契約が成立します。

つまり、Suicaの出品者としては、売買契約にしたがい、金銭の支払いと引き換えに落札者に商品を渡せば足りる、というのが建前です」

西口弁護士はこのように述べる。落札者は契約を取り消せないのだろうか?

「たしかに、落札者としては黙っておけないでしょう。今後、JR東日本から『定価』で購入できるわけですから、すぐにでも契約を解消したいはずです」

契約を解消することはできるだろうか。

「今回のように、個人が出品するオークション上の契約を『特定物売買契約』といいます。簡単にいうと『物の替えがきかない』契約のことです。

もし、出品者から送られてきたSuicaが傷だらけだったり、折れて使えないような状態だったりした場合であれば、契約を解消して返金を求めることができます。これを『瑕疵担保責任』といいます。

しかし、今回のケースでは、いくら『限定Suica』が限定販売ではなくなり価値が下落しても、商品自体に何ら不備があるわけではありません。いわゆる『ノークレーム・ノーリターン特約』が有効なケースとなり、契約を解消することはできません」

では、オークションで購入した人は、あきらめるしかないのだろうか。

「出品者に直接連絡をして、取消しを求めることは可能です。

ただし、取り消すかどうかは出品者の判断に委ねられています。一方的に取り消すことはできません。

いったん落札したら、取り消しをするのは難しいでしょう」

西口弁護士は「一鉄道ファンとしては、このような転売行為等はやめてもらいたいですね」と話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

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